今日はみずいぼのお話し
暑い日が続いていますね。海やプールなどの水遊びが楽しい季節になりました。
そんな楽しい水遊びの季節に耳にすることが多い「みずいぼ」という病気をご存じでしょうか?
今回は「みずいぼ」のお話を少し。
プールが始まる季節になると「みずいぼがあるからプールに入れない」等のご相談が増えてくるのですが、「みずいぼがあるからプールに入れない」というのは少し語弊があることを知っていただければと思います。
まずみずいぼとは、伝染性軟属ウィルスの感染で起こる皮膚の感染症です。炎症の起きている皮膚・抵抗力が低下している皮膚の毛穴から感染し、毛穴のある場所であれば全身どの場所でも感染するお子さんに多い病気です。
そして感染力が非常に強く、みずいぼに感染している人のいぼがつぶれたときに中からウイルスが出て、このウイルスが付いたタオルやおもちゃなどを共有してウイルスに触れることで毛穴から体内に入って感染に至ります。また、感染した人の皮膚と皮膚が直接触れることでも感染します。
そのため、海やプールで直接肌に触れる機会が増える時期には、ビート板や浮き具などから感染してしまう可能性が高まるのですが、プールの水だけでは感染はしません。
前述したように水着やタオルの共有や、ビート板や浮き具を介して感染する機会が増えます。そのためタオルなどは共有せずプールの後はシャワーで皮膚を清潔にし、普段から適切なスキンケアをしておくことがみずいぼの予防につながります。
そして、万が一感染してしまったらですが・・・みずいぼの数が少ないうちに摘除する方が良いとされています。
みずいぼ自体は放置しても自然に治るものですが、それまでには6カ月間~5年程度の長い期間を要することがあります。
そのため、その長い期間で最初数個あったみずいぼが体中に広がってしまったり、搔き壊してとびひなどの他の皮膚の感染症にかかってしまうことがあります。もちろん他の人にうつしてしまう機会も増えてしまいます。
またアトピー性皮膚炎のお子様の場合は皮膚のバリア機能が元々低いため、みずいぼが広範囲に出現する傾向があり、みずいぼがあるためにステロイド薬の使用ができない等の理由も重なりアトピー症状が悪化してしまうことがある為早めにご相談いただくことをお勧めします。
当クリニックでは、みずいぼを直接摘み取る方法、液体窒素をあてる方法、クリーム塗布による外用治療等、お子様の状態から選択し治療することができます。
2024年7月12日3:29 PM
爪水虫(爪白癬)
梅雨入りし本格的にジメジメした季節になりましたね。
この季節になると、当クリニックにも水虫のご相談が増えてまいります。
今回は爪水虫(爪白癬)のお話を少し。
水虫を長期間放置したり治療を途中でやめてしまうと、足についている水虫菌(白癬菌)が爪に移り『爪水虫(爪白癬)』になってしまうことがあります。
実は足水虫にかかっているうちの二人に一人が爪水虫にかかっていると言われていて、どこかに菌が潜んでいる限り足水虫と爪水虫を繰り返してしまうのです!
爪水虫は子供からお年寄りまで年齢や性別にかかわらず誰でもかかる病気です。
爪水虫の検査は、爪の濁っている部分や症状が出ている爪を一部採取して顕微鏡で見る方法と、試薬に浸して確認する方法と、爪の一部を培養する方法があります。
培養検査は日数がかかってしまいますが、顕微鏡検査や試薬検査は15分程度で結果が分かります。
結果、爪水虫と診断されてしまった場合の治療方法は「飲み薬」と「塗り薬」になります。
「のみ薬」は有効成分が血液から爪に運ばれて、爪の内側から効果を発揮し、「ぬり薬」は爪の表面にぬることで、有効成分が爪の中に浸透して効果を発揮します。
どちらも爪の奥にいる白癬菌まで有効成分が届くようにつくられていますが、効果や副作用のあらわれ方、薬を使う期間、治療費などがそれぞれ違うので、患者さんの症状や状況に合わせたお薬が処方されます。
爪水虫の治療は新しい健康な爪に生え変わり、さらに白癬菌がいなくなった状態を完治したと判断します。
一見爪がきれいになったように見えても実は白癬菌が爪に残っている場合もありますので、自己判断で治療を中止せず医師の指示があるまで治療を続けましょう。
また、のみ薬やぬり薬を使用してから体調の変化や気になる症状があらわれた場合は、迷わずご相談ください。
最後に、水虫は治りづらいだけでなく治療が不完全な状態で放置してしまうと爪だけでなく全身に菌が移ってしまうことがあります。臀部や頭皮などにも水疱や発赤などの症状が出ることがありますし、生活習慣病がある方では重症化しやすいということを知っていただき、早めの検査や治療に繋げて頂けることのお手伝いができればと思っております。
2024年6月21日4:18 PM
ピアスホールの作成
ピアスホールの作成
ピアスはお手軽にできるファッションの一つですが、ご自宅で穴をあけてしまうと、感染などのリスクがあります。当院では、医療機関用の器具を使って、適切な衛生管理のもとでピアスの穴をあけますので、ぜひお気軽にお越しいただければと思います。実際に穴をあける際には、該当箇所をしっかりと消毒して、印をつけて患者さんと細かい位置を調整してから行います。
当院のピアッシングについて
- 徹底した衛生管理のもとで、穴あけをしています。
- 穴あけ後のアフターケアまでしっかりと対応しています。
未使用(滅菌済み)のピアスを使用します。持ち込みのピアスのピアッシングはできません。
なるべくあけたい箇所にマークをつけてご来院ください。
ピアッシングは火曜、水曜、木曜午前、金曜のみ行っております。
土曜日は施術可能な日もございますので、来院前に一度お問合せください。
耳たぶ以外の部位をあけたい場合ご希望に添えません。
尚、18歳未満の方は保護者の同意が必要になります。ホームページ内『自費診療』のページより「同意書」をダウンロードし、あらかじめ保護者のサインを記入してご持参ください。
※予約は不要です。
料金
片耳 | 2,000円 |
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両耳 | 3,000円 |
アフターケアについて
約1カ月間は、ファーストピアスを装着したままでの生活になります。途中で外してしまうと、穴が閉じてします可能性があります。
- 基本的に消毒剤は不要です。入浴時にピアスを前後に押し、シャワーの流水で耳たぶをよく洗い流すようにしましょう。
- ピアスを手でいじることで感染症を起こしやすくします。むやみにいじらないように注意しましょう。
- ピアス交換が難しい場合は、保険診療で対応致します。セカンドピアスと保険証をお持ちになり、来院してください。
- ピアッシングをしてから半年くらいは、ピアスホールが不安定で傷つきやすいため、セカンドピアスは軸が太めで真っ直ぐなものを選ぶことをお勧めします。
とびひ(伝染性膿痂疹)に要注意
夏になりとびひが増えてきています。お子様だけの疾患だと思われがちですが、大人でも疲れやストレスによって感染することがあります。
「とびひ」の正式な病名は「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」といいます。
とびひは主に黄色ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌という細菌が原因です。
健康な皮膚は、表皮というバリアで守られているので細菌が感染することはありません。
しかし、虫さされやあせもや湿疹などを掻いて、小さな傷ができていたり、転んでできた傷などがあると、そこから細菌が入り込んでとびひになります。
とびひになったところを触った手でほかの場所を掻いたり、水ぶくれが破れて出てくる液が他の人についたりすると、飛び火して全身に広がったり、人にうつる病気です。
火事の火の粉が飛び火することに似ているため、「とびひ」と呼ばれています。
とびひは水ぶくれができるタイプ(水疱性膿痂疹)とかさぶたができるタイプ(痂皮性膿痂疹)の二種類がありますが、多いのは水ぶくれができるタイプです。
最初は手足や顔に小さな米粒くらいの大きさの水ぶくれができ、だんだん大きくなって卵位の大きさになることもあります。
水ぶくれは簡単に破れて。皮が赤くむけてジュクジュクした状態(びらん)になったり、かさぶた(痂皮)をのせるようになったり、そこからさらに「とびひ」が拡大したりします。
また水ぶくれの中の液やびらん面の液がほかの場所や他の人につくと移るので注意しましょう。
とびひには、原因となる細菌を抑えるための飲み薬と塗り薬で治療を行います。また掻くことで悪化するので、かゆみを抑える治療も行われます。
とびひは、ひどくならないうちに治療を始めると、より早く治すことができます。
気になる症状があれば、早めに受診しましょう!
☆追加情報☆
『とびひの予防について』
アトピー性皮膚炎のあるお子様や、虫刺されやケガなどで皮膚に傷のあるお子様はとびひにかかりやすいのでこれらの治療を行うことが大切です。
汚い手で湿疹や虫刺されを掻きむしることがとびひの原因になります。
爪はきちんと切り。外出後には必ず手洗いをして、手指の清潔に努めましょう。
またとびひの原因菌は、多くの人で鼻の中に潜んでいます。指で鼻をいじる癖のあるお子様は直すようにしましょう。
2022年8月10日11:44 AM
50歳過ぎたら帯状疱疹の予防接種が可能です。
50歳を過ぎたら帯状疱疹の予防接種ができます。
帯状疱疹とは・・・
日本人成人の90%以上は帯状疱疹のウイルスが体内に潜んでいて、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になるといわれています。
帯状疱疹は多くの人が子どもの時に感染する水ぼうそうのウイルスが原因で起こります。水ぼうそうが治った後も、ウイルスは体内(神経節)に潜伏していて、過労やストレスなどで免疫力が低下すると、ウイルスが再び活性化して、帯状疱疹を発症します。
発症すると、身体の片側の一部にピリピリした痛みが現れ、その部分に赤い発疹が出ます。痛みは徐々に増していき、夜も眠れないほど激しい場合もあります。症状の多くは上半身にあらわれますが、顔や目、頭などにあらわれることもあります。また皮膚の症状だけでなく、神経にも炎症を起こし、痛みが現れます。
神経の損傷がひどいと、皮膚の症状が治った後も、痛みが続くことがあります。3カ月以上痛みが続くものを帯状疱疹後神経痛(PHN)と呼び、数年にわたって痛みが改善されないこともあります。特に高齢者ではリスクが高く、PHNを防ぐためにも帯状疱疹の予防が大切です。
帯状疱疹は頭部から顔面に症状がでることもあり、目や耳の神経が障害されると、めまいや耳鳴りといった合併症がみられることもあります。重症化すると、視力低下や失明、顔面神経麻痺など重い後遺症が残る可能性もあります。
帯状疱疹ワクチンについて・・・
当院では2種類のワクチンから選択していただけます。
乾燥弱毒性生水痘ワクチンとシングリックスを取り扱っております。
乾燥弱毒性生水痘ワクチン | シングリックス | |
種類 | 生ワクチン | 不活性化ワクチン |
接種回数 | 1回 | 2回(2カ月あけて6カ月までに2回目) |
投与方法 | 皮下注射 | 筋肉注射 |
値段 | ¥8,400 | ¥22,000/回 |
発症率 | 51%減 | 90-97%減 |
持続期間 | およそ5年 | およそ10年 |
禁忌 | 免疫抑制剤内服中の方 | なし |
副反応 | 注射部位の発赤、掻痒感、腫脹、熱感、疼痛 | 注射部位の疼痛、発赤、腫脹、筋肉痛、
疲労感、頭痛 |
予約制になりますので、お気軽にご相談ください。
※37.5度以上の発熱がある方、重い急性疾患にかかっている方、過去にこのワクチンの成分によってアナフィラキシーショックを起こした方、医師が予防接種を受けることが不適当と判断した方は接種できません
薬はどのくらい塗ったらいいの??
爪の変色や変形が気になる方へ
「もしかして爪水虫かも??」
☑爪が白色や黄色に濁っている
☑左右で爪の形や色が変わっている
☑水虫にかかったことがある、もしくは今かかっている
☑日中は靴を履いていることが多い
☑爪が切りにくくなってきた
当てはまる項目が複数ある方や気になる症状のある方は爪水虫の可能性があります。早めの受診をおすすめします!!
☆爪水虫ってどんな病気?
白癬菌というカビが爪に感染した病気です。
足や手指の水虫を放置することで、白癬菌が爪にまで広がり、爪が白色や黄色ににごる、ぼろぼろになる、厚くなるといった症状がみられます。
爪水虫を放っておくと爪が自分で切れなくなったり、大切な家族に水虫を移してしまう可能性があります。
そのほかにも、厚くなった爪が靴にあたって痛みを感じたり、歩きづらくなったり…
白癬菌が自分の体の他の部分に感染したり…
糖尿病の方は、爪の下が膿みやすくなります。
爪水虫は放っておいても治る病気ではありません。塗り薬や飲み薬による治療が行われます。
お薬で白癬菌を殺菌し、新しい綺麗な爪に生え変わるのを待ちます。爪の伸びる速さは、年齢やどの爪かによって異なります。6ヶ月~1年以上かかる場合があり、根気よく治療に取り組むことが大切です。
2021年8月1日4:34 PM
帯状疱疹増えています。
最近、お子様~ご高齢の方まで、全世代で帯状疱疹の患者様が増えております!!
『帯状疱疹』とは、日常よくみられる病気の1つで、ほとんどの人が原因となるウイルスを持っています。
そのウイルスは、『水ぼうそう』のウイルスです。
『水ぼうそう』ウイルスが、過労・老化・病気・体力低下等が原因となり、体内で暴れ始め、体の左右どちらかの神経にそって、チクチク・ピリピリする痛みから始まります。(痛みが出ない方も、まれにいます)
しばらくして、痛む部分が赤くなり、小さくて透明な水ぶくれが集合体となり、神経の帯状に赤い丘疹になります。
これが『帯状疱疹』です。
『帯状疱疹』は、決して怖い病気ではありません。
しかし、治ったあとも神経痛が持続する帯状疱疹後神経痛が起こることもあるので、
できるだけ早く治療を開始することが大切です。
2021年6月4日5:12 PM
紫外線強くなっています!!
年々増加している紫外線量。肌老化の原因の80%は紫外線といわれており、UVケアは日焼けを防ぐだけではなく、重要なエイジングケアといわれています。
肌の炎症や日焼けによるくすみ、黒ずみ、シミ・そばかす、またシワ・たるみなどあらゆる肌トラブルの原因になるほか、疲労や乾坤にも影響があるなど、
人体に様々な影響を及ぼすのです。紫外線は、1年中通して降り注いでおり、そのダメージはじわじわと蓄積されていくものもあります。
シミ・しわ・たるみの原因となるUVA(紫外線A波)、日焼け・シミ・そばかすの原因となるUVB(紫外線B波)は
ともに春から上昇し5月をピークに8月まで高い数値で降り注ぎます。夏はまだだからと油断せず、毎日の暮らしの中でUVケアを始めましょう。
当院では③社の日焼け止めを紹介できますので、
ぜひ自分にぴったりの日焼け止めをみつけてくださいね!(^^)!
2021年5月22日4:13 PM
頭皮や顔のその痒み・フケ・赤みの正体は・・・
頭皮や髪の生え際が無性にかゆい、ぽろぽろフケが落ちる、眉毛や鼻のわきが赤い・・・等の症状はありませんか?
これらの症状の正体は、「脂漏性皮膚(しろうせいひふえん)」かもしれません。
・脂漏性皮膚とは?
頭や顔、胸、脇の下。足の付け根などに細かい鱗屑(角層がめくれ、かさかさした状態)を伴った赤みが生じる疾患で、慢性に経過します。
・誰がなりやすい?
赤ちゃんと成人でみられ、赤ちゃんでは皮脂の分泌が盛んなことが原因となります。
成人では原因はいくつかあり、皮脂の過剰分泌、かび、ストレスやビタミン代謝異常、洗顔や洗髪時のすすぎ不足や洗いすぎによるもの、生活習慣の乱れ等によって引き起こされます。
・カビが原因?
脂漏性皮膚炎を引き起こす様々な原因の1つとして、カビであるマラセチアが注目されています。
マラセチアは毛包の常在菌(住み込んでいるが通常は無害な菌)ですが、マラセチアは生きていくために脂質を必要とする真菌で、皮脂分泌の多い脂漏部位に多く生息しています。
マラセチアにより生成される様々な物質が炎症を惹起し、かゆみ・フケを引き起こします。
ストレスや生活習慣の乱れなどによって皮脂が過剰に分泌される ⇒ 皮脂を栄養としてマラセチア菌が増殖する ⇒ マラセチア菌が作る物質が炎症を惹起し、赤みや痒み、フケを引き起こす
・脂漏性皮膚の治療は?
塗り薬(ステロイド外用薬、外用抗真菌薬)です。病変の部位や面積に応じて、軟膏やクリーム、噴霧薬などの外用薬により治療します。
・日常生活で気を付けることは?
できれば毎日入浴し、石けんやシャンプーを良く泡立て丁寧に洗浄し、皮脂やフケを取り除きましょう。強く擦らないように注意しましょう。
頭は爪を立てずに指の腹で優しく丁寧に洗いましょう。入浴後は病変部に処方された外用薬を塗りましょう。普段は掻かないように気を付けましょう。
抗真菌薬を配合したシャンプー、リンス、ボディソープが薬局で市販されています。これらを追加して使用することでマラセチアの菌量をさらに抑えることができますのでご相談ください
2021年5月6日5:18 PM